Mieko Noguchi

Works

Five Elements

「五大（地・水・火・風・空）」は、物質と力の熱（エネルギー）による空間移動と等価的変換の法則で、万物の流転（諸行無常）の起源に迫った象徴的概念である。現象という可視的要素から、無機有機問わず、存在はみな、物質の形態や形状と力・運動の関連性、それらの集積場としての空間をおいては語れない。液体相と固体相の狭間にあるコロイド（ゴム状）のガラスは熱変化により「地（固体/結合）・水（液体/流動）・火（エネルギー）・風（気体/運動）・空（場・位置/包含）」のフォルムを記憶するが、万物もまた、熱と物質と力の連関により形態・形状・位置の自由を拘束されている。五大の拘束が美しく顕現した瞬間に万物諸行の根源的単位をフォルム化した作品は、鑑賞者に万物の根源的法則を訴える。